子どもが対人関係で躓く理由!それは“パーソナルスペースを知らないから”このパーソナルスペースは心理学用語でよく出てきます。相手との適切な距離を知る事で対人関係で効果があると考えられています。今回はこのパーソナルスペースについてお話をして行きます。
■パーソナルスペースとは
パーソナルスペース(個人空間)とは相手の侵入を許せる空間の事を言います。人はそれぞれ目には見えないテリトリー(領域を持っており、そこに相手が侵入すると不快に感じる事があります。一般的に女性よりも男性の方がこのパーソナルスペースは広いと言われています。パーソナルスペースは親密な人ほど狭くなり逆に他人になればなるほど広くなります。ですので、逆に親密じゃない人が距離が近すぎると相手との距離感がおかしくなり、関係が悪化することがあります。このように人間関係においてパーソナルスペースを知っているのと知らないのとでは対人関係において問題の発生のしやすさや改善に大きな差が出てくると思っています。
■4つの距離の領域
パーソナルスペースには4つの領域があります
①密接距離
密接距離の中にも2つの距離の測り方があります。
●もっとも近い近接相(0〜15cm)
※抱きしめたり、体全体が相手の体に触れる距離
●遠方相(15cm〜45cm)
※手で相手に触れる距離
この2つの距離感があります。基本的には密接距離は一番親しい人家族や恋人だけが許される距離です。基本的には信頼関係がないと成り立たない距離ですね。ただ、人によっては密接距離が全くダメな人もいたり、心の状態や性格にもよったりすることもあるので、注意が必要ですね。
②個体距離
個体距離での距離感も2つあり
●近接相(45cm〜75cm)
※相手を捕まえる事が出来る距離
●遠方相(75cm〜120cm)
※手を伸ばせば相手と指先がふれあう距離
個体距離は基本的に友達など個人的に親密な相手にゆるされる距離です。相談や話し合い、私的な交渉の場でも使用される距離ですね。カフェやお茶等をするときに向かい合うとこの個体距離になることが多いですね。
③社会距離
●社会距離の近接相(1.2m〜2m)
※相手の体に触れる事が出来ず、細かな表情が見えにくい距離
●社会距離の遠方相(2m〜3.5m)
※細かな表情が見えないが、相手の体全体は見えやすくなる距離
社会距離は基本的に他人同士が話をする際に用いられる距離です。仕事場での活用や商談等の話し合いでも用いられやすい距離ですね。また他人を気にしないで、仕事に集中できる距離でもあるので3m離した机配置をとると効率が良くなる事も多いです。
④公共距離
公共距離の近接相(3.5m〜7m)
※相手の様子が分かりにくく、個人的な関係が作りにくくなる距離
公共距離の遠方相(7m以上)
※声のボリュームをあげたり、ジェスチャーを使ったコミュニケーションが必要な距離
公共距離は講演会や演説会などの、演者と聴衆の間の距離で使われることが多いですね。
この4つのパーソナルスペースを理解しておくだけでも人との距離の測り方の基準にもなってきます。
■男女差について
パーソナルスペースは男女でも違います。大きくは男性のパーソナルスペースは楕円形、女性は円形をしてます。
これを見ると男性は正面や背後から近づく人には嫌悪感を持ちやすく、逆に横から来る人には嫌悪感等を持ちにくいと言われています。女性と特徴としては、男性よりもパーソナルスペースが狭いので様々な人に心を許す傾向にあります。ただ、気分や性格などによっても異なるため様々な状況でのパーソナルスペースの取り方は必要ですね。ただ、基本を知っておくと面白いですね。
■年齢差について
基本子どもの頃は、人との距離が近い傾向にあります。あなたも自身の幼少期を思い出してみてください。知らない人の膝の上に座ったり、足を持ったり、だっこしてもらったりということがあったと思います。しかし、成長するにつれて減って行き、大人も子どもに自立を促すようになります。このように年齢によってもパーソナルスペースは変化すると考えられています。
■個人差について
もちろん個人によっても変わります。
外交的な性格 ➡ パーソナルスペースが比較的狭い
内向的な性格 ➡ パーソナルスペースが比較的広い
という傾向がありますね。内向的な人やネガティブな人は、よくも悪くも警戒心が強くパーソナルスペースが広くなりがちなんですね。逆に外交的な場合は狭くなり多くの友達がいたり、積極的に恋愛が出来たりもしやすい傾向が有るんですね。このパーソナルスペースを意識することで自分のパーソナルスペースを変化させることも出来ると思います。
■文化によっても異なる
これまで話してきた考え方からすると全く同じで異なります。欧米人はハグをすぐにしたりしますよね。でも逆に日本人同士でいきなりハグはしませんよね。これがまさに
日本人 ➡ パーソナルスペースが広い
欧米人 ➡ パーソナルスペースが狭い
という違いな訳ですね。
■パーソナルスペースから最適な環境や改善方法を知ることが重要
いかがでしたか?今回はパーソナルスペースのお話をしてきました。あなたはどのようなパーソナルスペースを今お持ちでしょうか?どのくらいの広さあるいは狭さなのかを知る事は自分の相手との距離の取り方=コミュニケーションの特徴を知ることに繋がります。ここを子どもが理解することで、自分のコミュニケーションの取り方がどうなのか?を考えるきっかけにもなると思います。子どもが対人関係で躓くのは体験しながら、距離の取り方を勉強しているからなんですね。対人関係で悩みを抱えているこの多くはいじめで悩んでいたり、発達障害を抱えていたり、人との関係が苦手ことが多いです。子どもたちを理解して、子ども達に最適な環境を作ってあげましょう。
■パーソナルスペースが近い子は、発達障害の可能性があるのか?
全員がそうだとは言いきれないですが、距離が近い(相手との距離感がわからない)という子は、発達障害もしくはなんらかの発達における困難さがあるかもしれません。ですので、パーソナルスペースを観察する事は非常に大切です。日本では、他の先進国に比べて療育環境があまり整備されていません。市区町村での療育施設は毎回予約待ちなんてこともざらです。そんな時に役に立つのが、発達障害改善マニュアルです。基本的に発達障害は脳のなんらかの機能障害と言われています。ですので、一回療育施設に行ったから改善した、なんてことはあり得ないわけです。療育は繰り返して行う事が基本です。子どもにとって適切な環境設定を行い、その中で行動を改善する為に訓練を重ねるということが重要です。それなのに、予約待ちなんてなかなか改善するための行動習慣には繋がりにくいのが日本の今の現状です。少しでも発達障害かな?とか発達障害にまでいかなくても発達で心配な事があれば、ぜひこのマニュアルを手に取ってみることをお勧めします。日本では数少ない発達障害を適切に見てくれる病院リストだけでも取得の価値は十分あると思います。発達障害を適切に診断出来る医師は本当にめったにいないので、自力で探すとなると大変です。発達に関して不安や悩みがある方はぜひ以下のリンクから詳細を確認してみてくださいね。発達障害の詳しい説明を乗せています。発達障害改善マニュアルについてもこの以下のリンクからとんで頂いたページに載せていますので、ぜひお試しください。