不登校は、社会的な問題として大きくとらえられるようになってから
かなりの時間がたちますが、一向に解決する兆しが見えにくいですよね。
なんとなく、不登校は多いんだ
という感覚が私にもありますが
では、その現状を一体どこまで理解しているのか?
不登校といっても、種類があります。
つまり、様々な原因があり
それぞれがその原因から不登校になっています。
それなのに、全て不登校といった括りでまとまられてしまう。
まず、ここが問題をより複雑にしています。
実際に不登校は
現在
・いじめによる不登校→全体の0.5~2%
・友人関係による不登校→全体の8%~15%
この数字だけを見ても、三倍ほどのギャップがあります。
不登校=いじめ
の構図が成り立ちやすいのは
メディアの影響が大きいです。
いじめにより追いつめられて、亡くなってしまう。
こういうニュースが日々世間騒がせます。
学校の対応はどうだったのか?
責任は?
などメディアが取扱いやすいものになってしまっています。
いじめが原因で不登校だったという情報が流れれば
更にこの構図に拍車がかかりますよね。
ただ、理解しないと行けないのはその陰に
多くのいじめを理由としない不登校の生徒がいること
そして、不登校を一概にいじめの問題としてとらえないこと
この考え方が重要です。
もし、自分の子どもが不登校になってしまったら?
一番に考えるのは、自分の子どもがいじめられているかもしれない
という考えも、メディアの影響が大きいと言えます。
そうではなく、自分の子どもの話をしっかりと聞くこと
あるいは、話せなくても観察すること
学校の担任の先生に話を聞くこと
友達に様子を聞いてい見ること
これらの客観的な情報から、今の子どもの現状を理解すること
これが一番重要です。
そこで、今回は8つの主な原因をピックアップしました
実際のお子様の状況を踏まえて、原因を考える際の判断材料にしていただけたらと思います。
1、無気力⇒全体の25~30%
2、非行や遊び⇒全体の9~13%
3、学業不振⇒全体の8~9%
4、甘えや精神の未熟
5、家庭環境⇒全体の3~5%
6、発達障害
7、学校生活によるトラブル(いじめ、集団生活があわない、教師と合わない)⇒0.5~2%
8、神経症⇒全体の16~27%
これらが主な原因となっています。
1は、不登校の大きな原因となっています。
この無気力になってしまう原因はいったい何なのか?
親の期待に応えないとというプレッシャーであったり、受験であったり
理想の学校生活ではなかったなど、大きなギャップ
あるいは大きな苦痛を継続して感じている場合に多く見受けられます。
この無気力の原因を探っていくことが必要になってきます。
2が原因となるのは
・親の不和から居場所がない
・スポーツなどで頑張っても認められない不満
・親の過干渉あるいは無関心
といった自分の欲求が満たされておらず、違うもので埋める場合に問題行動(非行)につながりやすい
という傾向があります。
環境を見直すこと、子どもへの接し方を変えてみることもこの原因から考えていく必要があります。
3は最近の学校では非常に多いです。
子ども自身番勉強で躓いてしまって、わからない
けれど周りは、何故できないんだと責めてくる
このような構図になると子どもは本当にしんどいですよね
そこから逃げるということで、不登校になりやすいですね。
そしてこの環境が継続すると、勉強嫌いになってしまいがちです。
そのため、子どもにあったサポートをきめ細かくしてくれる
学習機関を探したりして、子どものレベルに合わせて環境設定をしてあげることも
大切になってきます。
4は親と離れることで不安を感じ、自立心が育っていない子に多いです。
このような場合は、すぐに改善ということは難しいですが
少しずつ分離を経験させてあげること
自立について考えさせていくこと
を目標に計画を立て、アプローチをしていく必要があります。
実際には、①自分で物事を考えさせること
②決めさせること
③決めたことを実行すること
④保護者が賞賛して褒めること
を繰り返し、実践していくことで自信が生まれ、自分で自立して行動できるようになります。
ただ、時間がかかると思うので、根気強く関わっていくことが必要です。
5はリストラや経済的困窮、離婚など親の環境変化により
不登校になるケースです。
環境が変化することで、親はもちろん
そのストレスは子供にも伝わることを覚えておきましょう
そんな時に余裕を持って、親が対応できること子どもを安心させてあげることが必要です。
6は、話す、書く、聞く、計算するなどができないLD(学習障害)
じっとしておれず、落ち着きがないADHD(注意欠陥多動性障害)
などで集団学習がままならない子もいます。
その中で大切なことは、専門的な知識を持ったカウンセラーそして教員と
ともに継続してサポートしていけるような環境を作ってあげること
が何よりも重要になってきます。
7は、コミュニケーションや対人関係スキルの未熟さから
トラブルが大きくなる場合があります。
このようなときに大きく環境をざっと変えて別の学校転入したりも一つの対応としては
いいと思います。
ただ、コミュニケーションなどの自分の課題に向き合うことも今後は必要になってきます。
8は、対人恐怖症や起立性障害、情緒障害、うつ病など様々な病気を抱えている場合です。
実際には、専門の医師の診断を受けることや、ストレスを少しでも緩和するための環境設定
あるいはカウンセリングなどを通して、ストレスを受けやすい自分の価値観を知ることも必要です。
薬で多少改善が見られる場合もあるので、専門機関への相談は必須となります。
以上8つの原因とその対処法についてお話してきました。
不登校にも様々な個人のレベルでの原因があります。
ひとくくりにせず、客観的な情報も求めながら、しっかりと子どもと向き合うことで
不登校の解決策を導き出すことができると考えています。
それでは、今日はこの辺で。
最期まで読んでいただきありがとうございました。